2006年03月02日

産卵場所が特定

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 先ほど立ち読みした週刊文春によると、荒川静香は決勝前日に日本料理屋で50cmもある鰻を1匹まるまる食べたそうだ。これで思いがけぬ金メダルにも深く得心がいったというものである。何事にもウナギを軽んじていては、いい結果など出せるはずがない。

 やや旧聞に属するが、東大の海洋研究所がウナギの産卵場所を発見した、というニュースもあった。周知のように、これまでウナギが産卵する正確な場所については謎に包まれていた。素人考えでは、産卵するウナギに発信機でもとり付けておけば良いような気もするが、あの通り体がヌルヌルしているので発信機を取り付ける場所がないのだという。で、このたび海洋研が漁船で孵化直後の稚魚を捕獲するという方法で、産卵場所をマリアナ諸島沖の海山であることを特定したという。ウナギ界にとってひさびさの明るいニュースである。

 しかしながら、「産卵場所が不明」という事実こそが、ウナギの汲めども尽きせぬミステリーの淵源となっていたこともまた否定できない。関係者はウナギの完全養殖への期待を語っているが、仮に養殖が成功したとして、1匹100円とか50円とかでスーパーの店頭で投げ売りされているウナギの姿を想像するのは、ファンとしておよそ忍び難いものがある。ふだん1000円や2000円で売られているのを見て、とても手の届かぬものと深くため息をついて諦めるからこそ、鰻を食べられたときの悦びもまた限りなく大きなものなのである。

 ウナギは高価だからこそ、生態が明らかでないからこそ、人々のファンタジーをはげしく掻き立てる欲望装置として機能している。ありふれた大衆魚になってしまったら誰もウナギを「信仰」したりなどしないであろう。したがって今回の産卵地特定のニュースには、これを手放しで喜ぶ気にはなれず、むしろ否定的にならざるを得ないのである。(写真は東京都交通局の鰻のポスター)
posted by unagi at 22:53| Comment(2) | TrackBack(0) | ウナギ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「ウナギは高価だからこそ、生態が明らかでないからこそ、人々のファンタジーをはげしく掻き立てる欲望装置として機能している。」
名言ですな。
欲望装置っていうのは、ましゃたんウナギ緊縛ショーとか、そんな感じですよね。
Posted by 偽ましゃたん at 2006年03月03日 20:41
まあ、そんな感じです。
Posted by unagi at 2006年03月03日 20:55
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