2007年03月19日

東京都知事選・9

ueno.jpg 若桑みどり、上野千鶴子らを発起人とする「アサノと勝とう!女性勝手連」が発足した。結成会の席上で上野千鶴子は、「石原知事が居座るんだったら、私は東京都民をやめようと思います。選挙は勝たなければなりません。浅野さんと一緒に、私たちが勝とうということです」と発言したという。彼女が特定の政治家に対して、全面的な支持を表明することはあまりない(と思う)。

 上野千鶴子といえば、「国分寺市・人権講座事件」を思い出す人も多いだろう。これは2006年1月、東京・国分寺市が、都の委託事業である人権講座に彼女を講師として招く予定がありながら、それを(「ジェンダーフリー」という言葉を使用する恐れがあるとして!)都教育庁が拒否した、という事件である。この事件がどのようにして起こったか、そして石原慎太郎が例によって定例会見でどのような発言を行ったかは、上記リンクをたどれば詳しく見ることができる。まさに驚くべき言論弾圧である。

 石原都政において、このような例はもはや日常茶飯事と化してしまっている。私たちは石原の数々の暴言や、その他もろもろの行いに対して、あまりにも慣れさせられてしまった。感覚を麻痺させられてしまった。私には、ここまで書いてきて、もはや徒労感以外の何物もない。

 思えば、私が上野千鶴子から深く影響を受けたのは、フェミニズムの理論もさることながら、やはりその生のスタイルというか、他者に対する根本的なスタンスの取り方というか、まあそんなものだったように思う(ちなみに彼女ほど多くの人に誤解されている人物を私は知らない)。そして、私が何よりも学んだのは、「(ここぞという)正しいタイミングで正しい発言をする」ということ。上野千鶴子の素晴らしさは、まさにこの一点に尽きると思う。言い換えれば、つねに<政治的に>振る舞うということ。

 実際、「選挙は勝たなければならない」。そうだ、その通りだ。そうでなければ意味がない。左翼とは、端的に「言葉によって世界を変えることができると信じる人」のことであり、もしそうであるとするならば、ここで私(たち)もまた、正しく発言することによって、世界にインパクトを与えなければならない。勝つための「言葉」を、新しく練り上げなければならない。(続く)
posted by unagi at 23:53| Comment(5) | TrackBack(0) | 都知事選 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
えと、あしあとつけていただきました。
勝手連のこと知りませんでした。
ときどきのぞかせていただきます。
Posted by ジュン at 2007年03月20日 19:07
「正しく発言することによって、世界にインパクトを与えなければならない」
我が身に沁みることばです。
Posted by 山繭 at 2007年03月20日 21:31
ここで私(たち)もまた、正しく発言することによって、世界にインパクトを与えなければならない。

心に染みました!
Posted by petton at 2007年03月20日 23:06
うえのちずこちゃんについては、うなぎさんと同じ感想をもっています。うえのとあさだ君ほど誤解されている人はいないとおもう。

 うえのさんは60年代の元ブンドで、その精神を今もいい意味で引き継いでいると思います。この二人の、実に「(ここぞという)正しいタイミングで正しい発言をする」政治治的な振る舞い、けっして、一人になろうともしなければならない発言をする、というのは、あかへるの鏡と思っています。
Posted by みのだ at 2007年03月28日 05:24
>みのださん
そうですね。「ひとりになることを怖れない」というのも上野から学んだ大切なことですね。
Posted by unagi at 2007年03月30日 17:31
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